仕事上の本音と建て前
私は今年で日本滞在13年目になりますが、今になっても正直なところ私は日本人の「本音」と「建て前」文化に慣れていません。
特に、仕事上の「本音」と「建前」の使い分けが難しくて、かなり大変な思いをしてきました。
「本音」と「建前」の文化はどの国でもあります。インドネシアに居た時も、アメリカに留学した時も、何もかも全て話す人はいませんでしたが、仕事上の意見はみんな「本音」で語り合ってきたので、日本ももちろん同じだと思い込んでいたところがありました。
たとえば、私が日本企業の会議で社長に率直な意見を伝えたら、会議が終わったとき同僚達には、
「言っていることは正しいし、真っ当だが、もう少し自分の立場を考えた方がいいよ。下手したら社長だけじゃなくて、他の上司にも嫌われるよ。本音と建て前しっかり分けてやって。」
と言われました。
私は会社のために今最も必要だとされる率直な意見を言ったつもりなのに、、、
この時はじめて「捉え方によって自分の評価が下がってしまうこともある」
ということに気づかされたのです。
日本人はあまり思ったことを顔に出さないし発言も少ないので、実際自分はどういう風に思われているか、全く分からず正直怖いと思うところがあります。
ただ、異文化のせいで自分が評価されなくなるのは残念で仕方ありません。
日本で生き残るためには、今はこのルールに従っていくことしかできないので注意が必要だと受け止めているところです。
「本音と建前」を理解することが日本でビジネスをする際の人間関係をこじらせない最大のコツだと教えられても、会話の中で相手が「本音」なのか、それとも「建前」なのか瞬時に判断していくことはとても難しいです。
日常の生活で外国人たちがこうした苦労を抱えて生活していることを、日本人のみんなに知ってもらいたいです。
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エディター/コーディネーター カティヤ
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